DIYで車中泊を快適に!ソーラーパネル設置ガイド

車にソーラーパネルを設置する
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車中泊を快適にする方法として、ソーラーパネルのDIY設置が注目されています。この記事では、太陽光を活用して車中泊に必要な電力を確保する方法を解説します。自家用車にソーラーパネルを取り付けることで、サブバッテリーやポータブル電源を充電し、冷蔵庫や照明、スマートフォンなどの電化製品を使用できるようになります。電気自給自足を実現することで、電源不足の心配を解消し、より自由で快適な車中泊ライフを楽しめます。

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ソーラーパネル選びのポイント

車中泊に最適なソーラーパネルを選ぶ際には、いくつかの重要なポイントがあります。

  1. パネルのサイズと出力
    小型のパネルは、ダッシュボードやサイドウィンドウに設置でき、持ち運びに便利です。大型パネルは車のルーフに設置し、高出力で充電効率が高まります。たとえば、50Wクラスの小型フレキシブルソーラーパネルは軽量で扱いやすく、車外にも簡単に設置可能です。
  2. 素材と耐久性
    ソーラーパネルにはシリコン素材が一般的ですが、フレキシブルパネルは特に耐久性に優れており、車のルーフに沿わせることが可能です。また、薄型で軽量なため、車体に余計な負担をかけません。
  3. 機能性
    ソーラーパネルにUSBポートが付いている場合、スマートフォンやタブレットの充電が直接可能です。また、自動電源オフ機能があると過充電や過放電を防ぐことができ、バッテリーの寿命を延ばします。

ソーラーパネルの選択において最初に考慮すべきはそのサイズです。小型パネルは車内での使用に適しており、大型パネルは車外やルーフへの設置に向いています。出力の大きさも重要で、出力が高いほど多くの電力を供給できますが、低出力では必要な電力が得られないこともあります。

小型軽量な50Wフレキシブルソーラーパネル
50W小型軽量フレキシブルソーラーパネル

次に、パネルの素材に注目しましょう。一般的にはシリコン素材のパネルが主流ですが、薄型やフレキシブルなパネルも人気を集めています。薄型パネルは持ち運びが容易であり、フレキシブルパネルは耐久性に優れ、曲げたり折りたたんだりすることが可能です。

また、パネルの機能面も重要です。持ち運びを考慮したパネルにはUSBポートが備わっていることが多く、スマートフォンやタブレットの充電に便利です。さらに、自動電源オフ機能が付いていると、過充電や過放電を防ぐことができます。

最後に、価格の確認が必要です。安価なパネルは出力が低く耐久性に欠ける可能性がありますが、高価なパネルは高出力で耐久性に優れていることが多いです。しかし、最も重要なのは自分の必要な電力と使用環境に合ったパネルを選ぶことです。

以上のポイントを踏まえて、最適なソーラーパネルを選択することで、快適な車中泊体験が実現できます。サイズ、出力、素材、機能、価格などを考慮し、自分に合ったパネル選びをしましょう。

ソーラーパネルの設置と注意点

車中泊は、近年ますます人気を集めるアウトドアアクティビティですが、快適に過ごすためには電力供給が欠かせません。特に冷暖房器具や夜間の照明が必要になる季節では、エンジン停止中でも安定した電源が必要です。サブバッテリーやポータブル電源を使うのが一般的ですが、それだけでは限界があります。そこで、ソーラーパネルを活用することで、電力の自給自足が可能になり、より長期間の車中泊を楽しむことができます。

小型ポータブルソーラーパネルの活用

折りたたみ式のポータブルソーラーパネルは、持ち運びや設置が簡単で、ダッシュボードに広げて使うなど、車中泊に最適です。また、車のサイドウィンドウ上部に取り付けることも可能です。低出力ですが、スマートフォンの充電など小さな電力供給には十分対応できます。コンパクトで省スペースなため、設置も手軽に行えます。

大型ソーラーパネルのルーフ設置

大型で高出力のソーラーパネルを使用する場合は、車のルーフにしっかり固定する必要があります。太陽光を最大限に受ける位置に設置し、発電効率を高めることが重要です。車中泊中に冷蔵庫や照明、さらには調理器具などの大きな電力を必要とする場合は、このような高出力パネルが理想的です。

設置場所の選定と固定方法

ソーラーパネルを車に取り付ける際は、設置場所の選定が非常に重要です。特に車体に穴をあける方法を選ぶ場合、ルーフの強度や配線の位置を考慮し、慎重に判断する必要があります。適切な工具や知識がない場合は、専門業者に依頼することをおすすめします。DIYに自信がない場合は無理をせず、プロの手を借りて安全に設置しましょう。

天候や季節による発電量の変動

ソーラーパネルの発電は、天候や季節に大きく左右されます。曇りや雨の日は発電量が少なく、必要な電力を賄いきれない場合もあります。また、冬季や日照時間が短い地域では、十分な発電が期待できないため、あらかじめ発電量や予測される天候について調べておくことが大切です。

バッテリーとポータブル電源の管理

ソーラーパネルで充電するサブバッテリーやポータブル電源の容量と状態も、常に確認する必要があります。バッテリーの容量が不足していたり、劣化している場合は、電力が足りなくなることがあります。蓄電能力が低下していないか、定期的にチェックし、必要に応じて増設や交換を検討しましょう。

パネルのメンテナンス

ソーラーパネルを長期間にわたって使用するためには、定期的なメンテナンスも欠かせません。パネルに汚れや埃が溜まると、発電効率が低下します。パネルを定期的に清掃し、最大の発電量を確保するようにしましょう。また、使用していない期間も、バッテリーへの充電状態を確認しておくことが重要です。

ソーラーパネルの設置手順

ソーラーパネルを車に取り付ける手順は、車中泊を快適にするために重要なプロセスです。適切なソーラーパネルの選択から設置方法の決定、実際の取り付け作業まで、注意深く行うことで、電力供給の安定性を確保し、安全に使用できます。以下に、ソーラーパネルを設置するための手順を詳しく解説します。


1.ソーラーパネルの選択

まずは、車に取り付けるソーラーパネルの選定が重要です。選択する際には、以下の要因を考慮しましょう。

  • サイズ:車に取り付けるスペースに合う大きさのパネルを選びましょう。車のルーフやダッシュボードに設置できるコンパクトなものから、大型のものまで多様です。
  • 出力:使用する電力量に応じた出力を選びます。高出力パネルは、大型家電や冷蔵庫などを使用する際に適しています。
  • 形状と重量:軽量でフレキシブルなパネルは、曲面にも対応でき、車のルーフへの負担が少ないのが特徴です。
  • 価格:予算に合わせつつ、耐久性や機能面を考慮して選ぶことが大切です。

2.取り付け場所の決定

次に、ソーラーパネルを取り付ける最適な場所を決めます。

  • ルーフへの取り付け:最も一般的で、太陽光をしっかり受けられる位置です。車のルーフは広いスペースを確保できるため、効率的に発電が可能です。
  • ルーフラックや荷物箱:ハッチバックやワゴンタイプの車では、ルーフラックや荷物箱に取り付けることも可能です。これにより、パネルを車の外に固定でき、車内スペースを有効活用できます。

3.取り付け方法の決定

ソーラーパネルの取り付け方法も、安全かつ確実に行うための重要なステップです。いくつかの方法があります。

  • ボルト固定:最も強力な取り付け方法で、脱落を防ぎやすいですが、車のルーフに穴を開ける必要があります。この場合、防水加工を確実に行うことが重要です。
  • 吸盤やクリップ:穴を開けたくない場合には、吸盤やクリップを使った固定方法があります。ただし、走行中に外れないように十分に固定しましょう。
  • 磁石やラック固定:磁石を使った取り付け方法や、既存のルーフラックを活用した方法も便利です。法令に従い、安全性を確認して設置しましょう。

いずれの方法を選ぶ場合も、脱落や故障による重大事故を防ぐために、取り付けには細心の注意が必要です。


4.取り付け前の準備

取り付け前の準備は、パネルの安定した設置に欠かせないステップです。

  • 車のルーフを清掃:取り付ける前に、ルーフの汚れや腐食をしっかり除去します。表面が滑らかで清潔な状態であることが、強固な設置に繋がります。
  • 動作確認:パネルを取り付ける前に、一度テストして、ソーラーパネルが正しく発電するか確認しましょう。特に、接続する機器やバッテリーとの相性を確認することが大切です。

5.取り付け作業

ソーラーパネルの取り付け作業は慎重に行いましょう。

  • まずは、選んだ取り付け方法に応じて、ソーラーパネルを車のルーフや指定の場所に固定します。車種によっては、専門的な取り付け作業が必要な場合もありますので、手に負えない場合は専門家に相談することをおすすめします。

車のルーフにソーラーパネルを取り付ける場合、ルーフの重量制限や運転中の安全性に影響を与える可能性があるため、ルーフの取り付け規制や規則に従う必要があります。

私のソーラーパネルの設置方法をご紹介

さて、今回は私がベースキャリアの活用とDIYでソーラーパネルを車に設置したときの方法をご紹介させていただきます。

車にソーラーパネルを設置する
完成形はこんな感じです(初号機)

まず、以下が今回ご紹介するソーラーパネル設置方法のおおまかな手順になります。

  1. ベースキャリアの設置
  2. スキーキャリアの設置
  3. ソーラーパネル固定用架台のDIY
  4. パネルの設置・配線
  5. 通電確認・走行試験

自動車に関する専門知識や高度な技術を要求されるような、車体に穴をあける等の車両自体の改造を行わずにソーラーパネルを設置することを目標としています。ルーフに穴をあけてパネルを直付けするほうがコストや強度の面でも有利になりますが、今回は車体加工を伴わずに設置できる方法としてご紹介させていただきます。

1.ベースキャリアの設置

車体に穴をあけずにルーフにソーラーパネルを設置するために、ベースキャリアを活用します。

まず、ソーラーパネルを設置する車両がルーフへの積載が可能な車種であるか確認します。お車に備えられているマニュアル本にルーフの耐荷重やキャリアの設置等に関する記述があるかチェックします。普段メンテナンス等で入庫しているディーラーや整備工場へ確認するのも良いかと思います。また、同車種に関する情報をネットで調べてもみてもよいでしょう。

ベースキャリアやパネル等を設置すると十数キログラムほどの重量となり、それなりにルーフへの重量負担が掛かってきます。積載が十分に可能な車種でないと、ルーフの凹みや破損、走行中の脱落など、思わぬ重大な事故に繋がる可能性がありますので、ベースキャリアの設置は安易に行わずに、十二分に情報収集して注意するべきことになります。

ベースキャリアは車種に適応したフック、ステー、バーの3つの部品から基本的に構成されます。これらの部品はベースキャリアのメーカーが車種適応表を提示していますので、必ず内容を確認して、必ず車種に合わせたものを用意してください。また、外部突起規制という法律に適合したものを用意してください。車種適応・法律適合しない部品を使用することは、破損や走行中の脱落、他車や他人への人身被害を招く可能性があり、思わぬ重大事故に繋がる恐れがありますので、絶対に避けてください。

ベースキャリアの設置は各部品に付属する説明書をもとに行っていきます。ルーフレールがあらかじめ車体に備わっていればそれを利用してフックとステーを取り付けます。レールが無い場合は各ドア上部枠にフックをかけ、ステーを取り付けます。フックとステーの大体の位置が決まれば、バーを渡して調節し、最後にフックのキーで固定します。取り付けの大体の流れはこのような感じです。説明書をよく読んで設置作業を行えば、それほど難しいことではありませんが、そこそこの重量物になりますので、車高のある車種や女性の方では苦労するかもしれませんので、安全には細心の注意を払って作業を行いましょう。

2.スキーキャリアの設置

私は、ベースキャリアへのソーラーパネル固定方法としてスキーキャリアを活用しました。ベースキャリアへ直接固定しても問題ありませんが、スキーキャリアを用いることで、パネルの脱着が容易に行えるようになるメリットがあり、良い方法だと思いますので、ご紹介させていただきます。

スキーキャリア固定式ソーラーパネル初号機
スキーキャリアで脱着可能なソーラーパネル設置

スキーキャリアは基本的にスキー板やスノーボードを車内に持ち込まずに、このキャリアで挟み込んで車外で積載移動が可能となるものです。これにソーラーパネルを挟み込んで設置すれば、状況に応じて脱着が可能となり、簡単で便利な設置方法となります。

私は、さらに角度調整もできるスキーキャリアを設置しています。板に着いた雪を落とすために、キャリアの角度を調整できるものがあり、太陽の位置に合わせてソーラーパネルの角度調整を行えば、発電効率の向上にも寄与して効率的です。ただし、最近ではこの角度調整ができるスキーキャリアがあまり出回っておらず、特にキャリア片側のみのものは手に入れることが困難かもしれません。

ソーラーパネルの脱着はできなくても大きな問題は無いのですが、重量のあるソーラーパネルを設置した場合、普段使いでも常時パネルを設置していることは、重量増や空気抵抗による燃費効率の悪化やパネルの劣化を早めることに繋がりますので、脱着ができたほうが何かと便利です。

私は、ベースキャリアを設置したので、そのベースキャリアにスキーキャリアを載せて固定設置します。前後2つのスキーキャリアの間にソーラーパネルを載せた架台を収めて挟み込んで固定設置することになりますので、前後のスキーキャリアの左右がきれいに揃うように、車両前後から位置を確認しながら調整して設置します。

3.ソーラーパネル固定用架台のDIY

私の車は軽自動車ですので、ルーフの耐荷重や強度問題を考えた際に、ソーラーパネルは出来る限り重量を抑えたいと考え、軽量なフレキシブルソーラーパネルを選択しました。また、発電量も50Wと少なめでサイズも小さめのものとなります。今回、設置方法を紹介しているものは初号機で、まずは事故に繋がらないよう各部への負荷が小さい抑えめの構成になっています。なお、現役の2号機は発電量100Wと大型化し、架台もより強固に頑丈に制作していますが、初号機の経験をもとに設置しているため、特に問題は起きていません。

車両のルーフ耐荷重や強度問題をクリアできるならば、重量はかさみますがフレーム組みされたソーラーパネルを選択することにより、架台のDIYを最小限にすることができますので、手間を少しでも減らしたい方には、ひとつの選択肢でもあります。

架台の作り方は以下のような流れで行っていきます。

  1. 必要な材料を用意する。アルミニウムやスチールの角材、ボルトやナット、ブラケット、ネジなどが必要です。
  2. ソーラーパネルの寸法を測定し、それに合わせてフレームの寸法を計算します。パネルの外側に少し余裕を持たせることが大切です。
  3. 角材を切断し、フレームの骨組みを作ります。フレームの四隅にブラケットを取り付け、パネルを固定するための台座を作ります。
  4. パネルをフレームに取り付けるために、ネジ穴をあけます。パネルの四隅にブラケットを取り付け、ネジでパネルをフレームに固定します。
  5. フレームをスキーキャリアで挟み込むための脚の役割となる角材を2本用意し、フレームをその上にのせ、ネジで固定します。角材間はスキーキャリアで挟む幅に合わせると、横ずれせずにより安定します。

私は、上記の架台DIYの流れで、選んだソーラーパネルがフレキシブルの発電量50Wと小型軽量なものでしたので、フレーム強度を最低限確保できる程度に材料を減らしています。走行時の風の抵抗を受ける面積が大きくなる発電量100Wを超えるようなソーラーパネルであれば、折れ曲がったりしないようにパネルを囲うようにフレームを組んだほうが安全です。

スキーキャリアは本来の使用用途ではスキー板の運搬に利用されるものであり、本来の用途とは異なる使い方をすることから、自己責任での運用となります。本番運用前に十分な走行テストを行い、実際に車中泊旅で利用する際は、駐停車時に固定状況の確認を行っていただくことをおすすめします。

4.パネルの設置・配線

ソーラーパネルと架台をスキーキャリアにスキー板を挟む要領で、角材を挟み込み、固定します。スキーキャリアを用いない場合は、ベースキャリアのベースバーにアングル等で直接固定します。

スキーキャリアを活用してソーラーパネルを固定設置する
微動だにしないほどに強固に固定されます

配線済みのソーラーパネルであれば、パネルからMC4ケーブルが伸びていますので、このケーブルを車内に引き込んでいきます。大抵の場合はケーブルの長さが足りませんので、延長用のMC4ケーブルが必要になってくると思います。MC4コネクタ接続済みのケーブルであれば、ケーブル間接続もすぐに簡単にできますが、ケーブルの長さを無駄なくしたい場合は、コネクタなしMC4ケーブルとMC4コネクタを用意して、自分で長さ調整してコネクタ接続したものを用意することも可能です。多少の専門知識や調べものが必要になってきますので、自身に合った形で用意しましょう。

MC4ケーブルを車内に引き込んでいきます。サイドドアから車内に引き込むことも可能ですが、MC4ケーブルが太めであるため、ドアを閉じた際に断線する可能性やドア枠に付いているウェザーストリップモールの一部に隙間が生じて雨漏りの原因になるかもしれません。工夫して引き込むことができるようであれば、DIYの難易度が下がるので、検証してみるのも良いかもしれません。

私の車中泊カーはスズキ・ハスラーですが、ルーフ両端に付けられているルーフモールにケーブルを通すのにちょうど良い隙間が存在していましたので、モール内にケーブルが通るように少しDIYを行い、リアゲートまでケーブルを這わせました。リアゲートから車内への引き込みは、リアゲートストップランプ等の配線が収まっている蛇腹に切り欠き加工をして実現しました。難易度は高くありませんが、雨水の侵入等を防ぐためのケーブル取り回しやシール処理の施工が必要です。

ケーブルがうまく車内に引き込めたなら、給電先のバッテリーやポータブル電源への接続を行っていきます。バッテリーへの接続であれば、ソーラーパネルが発電した電気を適切にバッテリーに蓄電したり、充電されたバッテリーの放電を行ったりといった充放電を制御する必要があります。また、バッテリーという取り扱いに危険性が伴うことから、バッテリー保護のための過電流防止機能は必須です。これらの機能を持つ、チャージコントローラーという装置が必要になります。

前述のとおり、バッテリーの取り扱いは危険が伴うことや装置への配線、接続等の作業には前提知識や下調べを必要とし、難易度が高めですので、それよりもソーラーパネルからの充電に対応したポータブル電源を用意していただいたほうが、接続も簡単で安全でもありますのでおすすめです。

私がDIYしたソーラーパネル設置初号機では、使用したポータブル電源がソーラー充電に対応しておらず、AC電源かシガーソケットによる充電しか出来ませんでしたので、チャージコントローラーによる充放電管理を行えるように、配線加工や端子装着、装置への配線接続等をネット上の情報を調べて漁り、DIYしました。特にチャージコントローラーの選択と配線接続は、ソーラーパネルの最大出力電力やバッテリーの容量、使用目的などによって異なり、DIYするためには前提知識を必要とするため、理工学系出身の私でも試行錯誤を必要としました。思いのほか大変でしたので、やはりソーラーパネル充電に対応したポータブル電源を用意するのがおすすめです。

5. 通電確認と走行試験

ソーラーパネルを車に設置した後、通電確認と走行試験は非常に重要です。これらのステップを適切に行うことで、配線が正しく機能しているか、電力供給が問題なく行われているかを確認できます。

通電確認の手順

ソーラーパネルが太陽光を受けて発電している状態で、チャージコントローラーポータブル電源のディスプレイ表示を確認し、正しく充電が行われているか確認します。以下の点に注意して進めましょう。

  • チャージコントローラーの通電表示
    チャージコントローラーが正常に動作している場合、通電ランプが点灯します。電圧や充電状況も表示されるので、パネルからの電力が正しく供給されているか確認してください。
  • ポータブル電源のLCD表示
    ポータブル電源のディスプレイでも充電状態を確認できます。ソーラーパネルからの充電が正常に行われていることを確認することで、配線や接続の不具合を早期に発見できます。
ソーラーパネルからポータブル電源に充電
ソーラーパネルからポータブル電源に充電

ヒューズの設置と安全対策

安全面も非常に重要です。チャージコントローラーが保護用ヒューズを内蔵していない場合、ソーラーパネルからコントローラー、コントローラーから負荷(バッテリーや電化製品)への配線の間に、ヒューズを挿入して安全性を高めることが推奨されます。これにより、過電流やショートによる事故を防ぐことができます。

特にDIYで設置する場合、十分な知識と準備が必要です。万が一のトラブルを避けるために、配線や接続方法についてしっかりと調べ、適切な手順で作業を進めましょう。

走行試験の実施

ソーラーパネルの通電確認が完了したら、実際に走行試験を行います。走行中にソーラーパネルがしっかり固定され、電力供給が安定しているかを確認するため、以下の点をチェックします。

  • 固定状態の確認
    走行中にソーラーパネルが振動や風圧で外れないか、十分に固定されているか確認します。特に高速道路や悪天候時に問題が発生しないよう、しっかり取り付けられていることを確認しましょう。
  • 充電の安定性
    走行中にソーラーパネルが太陽光を受け、安定して充電が続いているか、電力供給が途切れることなく行われているかを確認します。

特に固定状態の確認に関しては、走行時に受ける風圧はソーラーパネルの固定方法や状態で非常に大きくなる可能性がありますので、脱落による事故を防ぐためにも、走行速度や風速、天候などのいくつもの条件下で細かすぎるほどのチェックは行っておくべきであり、実運用時においても定期的なチェックを欠かさないようにしてください。

ポータブル電源の活用がおすすめ

ソーラーパネル充電対応のポータブル電源を利用することは、特にDIY初心者にとって非常に安心できる選択です。ポータブル電源には多くの場合、充電管理機能が備わっており、過充電や過放電のリスクが軽減されます。複雑な配線やヒューズ設置が不要になるため、安全かつ手軽に運用できるのが魅力です。

ソーラーパネルを活用した車中泊のメリット・デメリット

車中泊を楽しむ際に、電源の確保は非常に重要です。通常、車のバッテリーを使用することが多いですが、エンジンを停止している間にバッテリーが上がるリスクがあり、寿命を縮めることにもつながります。そこで、ソーラーパネルを活用した車中泊が注目されています。ここでは、ソーラーパネルを使うことで得られるメリットとデメリットを詳しく紹介します。

ソーラーパネルを使用した車中泊のメリット

  1. 自然エネルギーの活用で環境に優しい
    ソーラーパネルは太陽光を受けて電力を生み出すため、エコで持続可能な電力供給が可能です。環境負荷が少なく、再生可能エネルギーを利用することで、カーボンフットプリントを減らすことができます。
  2. バッテリーの寿命を守りつつ、長期間使用が可能
    車両のバッテリーを使わずに、サブバッテリーポータブル電源を充電することができるため、車のバッテリーの寿命を守ることができます。これにより、エンジンをかけなくても電力を持続的に供給でき、長期間の車中泊でも安定した電力供給が可能になります。
  3. コスト削減が可能
    ソーラーパネルを導入すれば、太陽光を無料で利用できるため、電気代がかかりません。初期投資は必要ですが、長い目で見ればコストを大幅に削減でき、経済的なメリットもあります。

ソーラーパネルを使用した車中泊のデメリット

  1. 天候による発電量の変動
    ソーラーパネルは天候に依存しているため、曇りや雨の日には発電量が大きく減少します。十分な電力を確保できない日もあり、天候の安定しない地域や季節では不便を感じることがあるでしょう。夜間も発電ができないため、日中に蓄電するためのバッテリー管理が不可欠です。
  2. 車両への設置には慎重な対応が必要
    ソーラーパネルを設置する際には、車の屋根に穴を開ける作業が必要になる場合があります。DIYで取り付ける場合、正確な位置や穴の大きさを慎重に測定し、作業する必要があります。取り付けが不十分だと車体に損傷を与える可能性があるため、専門知識が必要になることもあります。
  3. 車体のスペースや高さの問題
    ソーラーパネルを設置するためには、屋根の面積が十分である必要があります。小型車やコンパクトカーでは、パネルの設置スペースが限られており、十分な発電量を確保することが難しい場合があります。また、屋根にパネルを取り付けると、車高が高くなるため、低い橋や駐車場に入りづらくなることもデメリットです。

おわりに

ソーラーパネルを使用した車中泊には、環境に優しく、電気代の削減が可能という多くのメリットがあります。しかし、天候に左右されやすく、設置には慎重な作業が必要です。自分の車や使用環境に合ったパネルを選び、注意点を押さえながら、快適な車中泊ライフを楽しみましょう。

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