はじめに
以前よりULスタイルのキャンプ用に気になっていたダイソーの「アルミテーブル」ですが、自宅や職場の近くの店舗では売っているのを見かけることがなく、発売から時間が経過していたため、手に入れるのは難しいと諦めていました。
ULスタイルのキャンプに持っていくテーブルは可能な限り軽量でコンパクトなものが求められますが、私は使い勝手の面を重視した結果、SOTOの「フィールドホッパー」をこれまで愛用しています。
パッと開くだけのワンアクションでテーブルが完成し、片付けも畳んで脚をしまってあっという間に完了してしまう驚きの手軽さが魅力です。重量も400gに満たないので、十分軽量です。ただ、ULスタイルを追い求めてより軽量化を目指そうとすると、もっと軽く、もっとコンパクトにしたい、そう思ってしまうものです…。
factory-b「LEVEL(レベル)」やソラチタニウムギア「スーパーテーブル」、BLUE MOON FACTORY「ソロテーブル Ti」など、非常に軽量コンパクトで機能性のある素晴らしい商品を見ると物欲がそそられます。
うーん…高級品(汗)
価格で躊躇してこれらの良品に手が出ないまま、最近になってダイソーの「アルミテーブル」のレビュー記事を見る機会があり、また手に入れられたらなと思うようになりました。
店舗を梯子するのもなぁと思っていたところ、ダイソーの公式アプリであっさり店舗の在庫状況を確認することができました。
このアプリでは、在庫の有無を簡単に確認できるため、無駄な店舗巡りを避けることができます。
在庫のある店舗を見つけたので、さっそく購入することができました。人気商品で品薄状態かと心配していましたが、在庫は潤沢なようでした。
収納時は非常に薄く、軽量であり、組み立ててみると思いのほか頑丈で、リーズナブルな価格にもかかわらず十分実用的な印象でした。
カスタマイズ前提で購入
はじめに紹介したレビュー記事にも書かれてる通り、そのサイズ感や重量から、そのまま利用してもULスタイルのキャンプにマッチする商品ですが、組み立てが少し手間だったりとの情報も得ていたので、購入前にカスタマイズの情報も調べていました。
見つけたのが、次の動画。
素晴らしい!絶対これやろうと思いました(笑)
動画では結構加工して軽量化を図っているようで、大変そうかなとも思いましたが、加工する道具は持っていたのと、ダイソーのアルミテーブルは価格が税込1,100円なので、失敗しても、もう一つぐらいは買い直せば良いだろうと思い、あとは購入してから考えようぐらいの気持ちでした。
購入したアルミテーブルをチェック
さて、実際に購入したダイソーの「アルミテーブル」をチェックしてみます。
まず、収納時のコンパクトさはやはり目を見張るものがあります。収納した状態では、厚さが1cmに満たず、バックパックのちょっとした隙間にも簡単に収まります。重量も自身で計ってみたところ、265gほどで、まさにULキャンプにピッタリな軽量さです。
テーブルを構成するパーツは薄く溝などが加工済みのアルミ板が6枚です。これだけを見ると強度的に心配になるほど貧弱に見えます。
組み立て自体も非常にシンプルです。脚部分を組み上げて天板を載せるだけなのですが、思った以上にしっかりと固定され、グラつきもほとんど感じられません。薄いアルミ板の脚が一見不安定に見えるかもしれませんが、実際にはがっちりしており、耐荷重も明記されている10kgは確かに問題無さそうなぐらい、簡単にばらけたり、倒れるようなことはありませんでした。
ただし、レビューでも触れられていた通り、天板を脚に取り付ける際に脚がばらけないように注意が必要で、最初は若干手間取るかもしれません。しかし慣れてしまえば、1分もかからず組み立てられるようになるので、問題ない範囲かと思います。
「カスタマイズ」ではなく「ひと工夫」
カスタマイズせずとも既に強度や軽さ、コンパクトさは実用的なので、参考動画にあるような穴あけやカットによるさらなる軽量化まではしなくていいかなと考えてしましました。
とりあえず、参考動画にあるように脚部の補強パーツのアルミ板を2枚外してみます。
この2枚を外しても残った脚板を内側に傾けて置くと、テーブルとして自立できて、思ったよりも不安定さはなく、崩れたりはしませんでした。よく見ると、脚を傾けることで天板と組み合った部分が絞められて固定された状態になり、さらに天板はそり返る張力が発生するのか、構造的にうまい具合になってます。
これでもテーブルとして機能するぞ…。この感じ、ソラチタニウムギア「スーパーテーブル」やBLUE MOON FACTORY「ソロテーブル Ti」の脚部の仕組みに似てるなと思いました。
テーブルとして機能するとはいえ、このまま持ち上げると当然脚部の傾きが無くなって固定が緩くなり外れやすいので、参考動画にあるようなひもかなにかを張る必要があります。脚部の開口部分に通して張れそうですが、広い開口部なのでひもが右左にズレてしまいそうです。
ドリルで穴あけかなぁと見ていると、外した補強パーツがハマる溝に目がつきました。
かなり細めの溝ですが、切れ込みが長めなので、この部分をうまく使えたらと考えました。結果的に穴あけやカットなどせずに無加工でカスタマイズというより、ひと工夫するだけになりそうです。
さて、この細い溝をどう使うかですが、溝に入る細いひもを用意して、4箇所の溝をぐるっと通してコードストッパーで締め上げるのが良さそうですが、生憎これだけの細いひもに合うコードストッパーを持ち合わせていません。
締め上げる仕組みが無いとなると、普通のひもではなく、伸縮性で張力を確保できるゴムひもが選択肢になりますが、条件にマッチする良いものが見つかりました。
ダイソー「丸ゴム【太】」です。
このゴムひもを適度な長さで2本切り出して、両端を結んでダマを作ります。
これを脚部の2枚のアルミ板にある溝4箇所に通します。溝の端からスライドして入れるだけなので、簡単です。結び目が引っかかって、張った時に抜けません。
続いて、天板と脚を組み立てていきます。ゴムひもで両脚が引っ張られる状態なので、片脚を組み付けたら、もう片脚は天板に対して垂直になるように引っ張ってからはめ込むとうまくいきます。
両脚のアルミ板を傾斜して天板を固定させるのを伸縮性のあるゴムひもに任せてみましたが、うまい具合に張ってくれて、天板がしっかり固定されます。思いのほか、しっかりと固定されていて、持ち上げたり振ってみたりしても多少のことならビクともしません。
カスタマイズじゃなくひと工夫しただけですけど、結構良いんじゃないでしょうか。
補強パーツのアルミ板を2枚取り除いた重量は170g…、イイじゃん…(嬉)
強度に関してですが、補強パーツのアルミ板を2枚取り除いてるので、だいぶ弱くなってるかなと思いましたが、参考動画でも思いのほか耐荷重はあるように見えましたので、実際に1.5リットルのペットボトルを水いっぱいに入れて載せてみました。
壊れてしまいそうな様子もなく、そこそこ荷重がかかってると思いますが、強度的には問題が無さそうで一安心。3〜4kgぐらいは平気そうなので、ULクッカーの類なら一式載せていても大丈夫でしょう。
無加工でカスタマイズ無しにひと工夫で軽量化することができましたので、これは大成功なんじゃないでしょうか?
実際に使用してみて
ひと工夫で軽量化したダイソーのアルミテーブルをキャンプで実際に使ってみました。
やはり軽量さとコンパクトさが際立っていました。特にソロキャンプやミニマリスト向けのキャンプでは、荷物をできるだけ少なくしたいというニーズにぴったりです。バックパックに入れても全く重さを感じないため、持ち運びも非常に便利です。
また、耐久性に関しても、元のダイソーのアルミテーブルは安価な割にしっかりとした作りをしており、思いのほか安定感があって安心感もありましたが、補強パーツを外した結果もUL系クッカーを載せる程度であれば全く問題なく感じました。
ただし、脚部をゴムひもで引っ張り合っているので、伸縮性の関係から、多少の伸び縮みが起きることがあり、少し頼りなく感じる場面もあったため、偏った載せ方をしたり、テーブル上でクッカー類を横滑りさせたり、重たい物を載せる際には脚部がブレないように注意が必要です。
また、脚部がアルミ板で設置面が点でないため、凸凹した地面だと不安定さがあります。アルミ板で薄いので、地面が土や砂であればゴリゴリと面取りすればバランスはどうにかなります。
UL系クッカーを使っての調理や軽食を置くには十分な強度ですが、あまりに重い物を載せるとグラつきが気になるかもしれません。
使ってみての総評としては、ULテーブルとしては持ち運び等を含めても十分実用的で、レギュラーギアにしても申し分ないと思いましたので、これからのULキャンプはこのテーブルを使っていきたいと思います!
改善したほうが良い点
実際に使用したときに、前述にもある通り、凸凹とした不安定な足場だとバランスが取りづらく、傾きがあったり脚部の設置面が悪いと、伸縮性のあるゴムひもだとテーブルが左右に動くことがあります。
よほどのことがない限りはひもが外れたり、脚部が外れたりすることは無いですが、絶対大丈夫とは言い切れません。
ゴムひもだと伸ばして天板と組み合わせるだけなので、組み立ての面では便利なのですが、やはり伸縮性の無いひもとコードストッパーでもっと頑強に締め上げて動かないようにしたほうが、より安定感、安心感が出るので、この点は改良しようと思います。
おわりに
ダイソーのアルミテーブル、その軽量コンパクトさはそのまま利用しても十分ULギアとして実用的でした。さらに、ちょっと工夫して軽量化することで、アウトドアギアとしての魅力が倍増しました。
今回のひと工夫で、少しでも荷物を軽くしたい方にはピッタリのULテーブルに変身しました。当初のカスタマイズ予定に比べてだいぶ手抜き感がありますが、こんなに簡単にできて、使い勝手も良くなったと思います。
今後のULキャンプでは、このリーズナブルで実用的なULテーブルが大活躍してくれそうです!