ULキャンプに挑戦
ウルトラライトキャンプ(以下、ULキャンプ)とは、キャンプギア等の荷物を最小限、最軽量にしてキャンプを楽しむことを目的としたキャンプスタイルです。重量を抑えるために、必要なものを極力減らし、必要なものだけを持ち歩くことが必要になってきます。
ULキャンプを楽しむためには、荷物の重量を抑えるためのテクニックや、最低限必要なものを把握する必要があります。ULキャンプを実践することで、限られた装備や環境の中でも快適に過ごすことができます。また、荷物の重量を抑えて軽量化することで身体への負担が減りますので、徒歩や電車、バスなどの公共交通機関を利用したキャンプ場へのアクセスも容易になります。
ULキャンプに必要な装備や準備
ULキャンプとは、荷物を最小限に軽量化して限られた装備でキャンプを楽しむスタイルです。このキャンプスタイルは、ハイキングやトレッキングなど、移動距離が長いアウトドアアクティビティにおいて特に有用です。ULキャンプを効果的に行うためには、適切な装備の選定や準備、そして計画が必要となります。
ULキャンプの装備選定では、テント、寝袋、マットなどの寝具やランタンなどの照明器具、クッカーなどの調理器具、着替え、食料などが基本的に必要となります。しかし、このスタイルのキャンプでは装備の軽量化が重要であり、例えば、軽量なテントや寝袋の選定は特に重要なポイントとなります。
次に、ULキャンプの準備についてです。目的地のキャンプ場について事前に情報を確認することや天気予報のチェックし、状況に応じて持っていくアイテムを吟味して、必要最低限に絞り込むことが鍵となります。これは、軽量化を追求するULキャンプの基本的な考え方に沿っています。
さらに、ULキャンプの計画立案についても考慮すべき点があります。キャンプ場の選定から始め、行動計画の立て方、装備の選定などが主な要素となります。特に徒歩や電車、バスなどの公共交通機関を利用する場合、行動計画の立て方は重要で、目的地への到着時間や行動ルートを予め詳細に計画することが大切です。
このように、ULキャンプは一見シンプルなようでありながら、装備、準備、計画といった多くの要素を要求します。しかし、これらをしっかりと把握し、実践することで、ULキャンプの醍醐味を存分に楽しむことができます。
ULキャンプ実践
ULキャンプは、最小限の装備でキャンプを楽しむというコンセプトのもと、限られた装備、環境の中でもキャンプを楽しむことができるスタイルです。今回は2月の冬季で実際に実践した例をご紹介します。
まず、ULキャンプに必要な装備を準備します。テントや寝袋等の寝具、焚き火ギア、ランタン、テーブル、クッカー、チェアなど、キャンプでの過ごし方を想定して、必要最小限の装備を吟味します。移動手段は徒歩と電車を想定して、バックパックへパッキングしておきます。
当日キャンプ場に到着したら、テントを設営します。今回のテントは自立式ではないポール利用で設営するタイプで、軽量でコンパクトですが、設営に慣れが必要なものです。事前に準備として設営の練習をしているので、それほど難しいものではありませんでした。
テント設営後は寝具のセッティングを行いました。気温が低くなることが予想されましたので、R値を稼ぐために軽量なインフレータマット、クローズドセルマットを重ね、寝袋、インナーシュラフ、シュラフカバーを組み合わせ、限られた装備の中で防寒対策を入念に行いました。
寝具のセッティングが終わったところで、テント外設営として、チェア、焚き火台・陣幕、テーブル、ランタン等の設置を行いました。最小限の装備であるため、重量物も無く、アイテム数も多くないので、アレコレと出し入れも無いので、比較的楽に設営することができます。
食事について、昼食は設営後で一息つくために軽めにお湯だけ簡単カレーメシ。夕食は温めるだけのレトルトおでんをチョイス。冬のULキャンプでは簡単で早く温まれる食事として、おでんは鉄板かなと思います。残り汁にうどんを入れて食べれば満足度も高いです。
そのほか、ミニマム鉄板でソーセージを焼いてお酒のつまみにするなど、ULキャンプの装備制約の中でも満足できるようにするには、手間のかからない食事がおすすめです。
装備が限られているので、キャンプ中の過ごし方で色々なことができるわけではありませんので、アレコレ忙しなく過ごさず、お酒やおつまみを嗜みながら友人とおしゃべりしたり、焚き火を眺めてみたりします。非日常感を感じながら、時間を無駄遣いして過ごす贅沢を味わいます。
就寝時は直火にかけられる水筒で湯たんぽを作り、寝袋の中に入れました。ULキャンプでは装備を最小限にするため、冬キャンプの場合は命に関わる就寝時の防寒対策は重要です。当日の天候や最低気温などを事前確認しておき、最小限の荷物としている中でも防寒対策の装備は気をつけて準備します。「寒くて全然寝られなかった」では、最高の時間を過ごしたはずのキャンプの思い出が台無しになってしまいます。
結局、この日は気温0℃まで下がりましたが、防寒対策のおかげで、寒さで目が覚めることなく快適に眠ることができました。
起床は、朝目覚めると普段とは違う、冬の澄み切った空気と匂い、テント内に居る特別な空間の非日常感から始まります。テントから出て、肌寒さや澄んだ空気を感じた後、軽めに散歩します。朝日が昇る様子を見ながら、自然の風景を楽しみながら、非日常感を味わいます。
ULキャンプは、最小限の装備でキャンプを楽しむことができるスタイルです。色々なアイテムを使って色々なことができるわけではありませので、限られた装備や環境で工夫しながらゆったりと無駄な時間を過ごすことが多くなりがちですが、それこそが最高の贅沢で、醍醐味なのだと思います。
ULキャンプのコツ
ULキャンプの成功への道は、装備の軽量化、適切な装備選択、そして万全な安全対策の三つの要素によって成り立っています。これらを適切に行うことで、限られた装備で行うULキャンプがより効率的で快適なものになります。
まず、装備の軽量化はULキャンプの基本的なポイントであり、最も重要なのは必要なものを極力減らすことです。装備を減らすことで、物理的な負荷を軽減し、長距離のハイキングやトレッキングを可能にします。これは、キャンプ場までの移動や、現地での活動における身体への負荷を大幅に軽減するため、エネルギーをより効率的に使用することができます。
次に、必要な装備を選ぶことは、ULキャンプの効果的な実践において重要な要素となります。装備は、キャンプ場の状況や天候によって変わるため、これを事前に把握することが重要です。例えば、雨が降る可能性がある場合は、防水性のあるテントやレインウェアを選ぶことが必要となります。また、冬キャンプで寒い場所に滞在する場合は、適切な使用可能温度範囲を持つ寝袋を選択することが肝心です。
最後に、安全対策はULキャンプを行う上で欠かせない要素です。キャンプ場の状況や天候を十分に把握しておくことはもちろん、危険な場所や行動を避けることが重要です。さらに、万が一危険な状況が発生した場合には、迅速に対処して安全を確保することが求められます。
以上のことを踏まえ、ULキャンプは、装備の軽量化、適切な装備選択、そして万全な安全対策という三つの要素を兼ね備えることで、その真価を発揮します。これらのポイントを理解し、適切に行動することで、ULキャンプを最大限に楽しむことが可能になります。
しかし、これらを達成するためには事前の計画と準備が必須です。キャンプ場の選択、天候予報の確認、必要な装備のリスト作りなど、ULキャンプ前の準備は極めて重要です。また、万一の事態に備えて、救急キットや基本的なサバイバルスキルについて学ぶことも重要です。
最後に、ULキャンプは限られた装備で行う関係上、ときにブッシュクラフトを実践するなど、自然との共生を求められる可能性があります。自然に配慮したキャンプ行動を心掛け、自然を尊重しながら楽しむことが大切です。これにより、自然環境を守りつつ、ULキャンプの体験を最大限に高めることができます。
ULキャンプは、ミニマリズムと自然愛好の精神を結びつけた素晴らしいアウトドア活動です。装備の軽量化、適切な装備選択、そして万全な安全対策を実行することで、この活動をより楽しく、より安全に楽しむことができます。これらのポイントを心に留め、自然との共生を楽しむULキャンプに挑戦してみてください。